五島・福江島の“シェア別荘”「わたしがわたしに還る家」aru goto
五島列島・福江島に誕生した“シェア別荘”aru goto。
別荘といってもラグジュアリーだったり、これといって特別な場所でもありません。
離島ならではのゆったりした空気の中で、静かに自分と向き合い、心がほどけていく時間を過ごす。そんな滞在を叶える場所です。
都会の喧騒や周りの目を気にせず、自分を心から休ませる-そんな時間を過ごすことができる家を訪問してきました。
掲載日:2026年03月02日
ライター:RuRi
第二の家を五島に。シェア別荘で叶える自分時間
長崎県・五島列島の福江島。漁港近くのごく平凡な住宅街の中にある一軒家がシェア別荘「aru goto」です。
2026年1月にオープンしたばかり。
築約40年の住宅を改装し、個室が3部屋とドミトリー2部屋の共同住宅として運営されています。
ここは、前回紹介した「グットニートハウス」の2号店です。移住者ご夫妻のコバさんとかおるさんがオーナーで、北海道出身の安田瑞希さんが管理人を務めています。
「aru goto」のコンセプトは「わたしがわたしに還る家」。
ご存知の方も多いかもしれませんが、長崎県五島市が展開する移住促進や観光PRのキャッチコピーが「わたしがわたしに還(かえ)る島」で、aruはその思いに感銘を受けたそう。
そして家の特徴はなんといっても“シェア別荘”という運営形式。第二の家として島外の人も島内の人も利用することができます。
予定を詰め込まない贅沢。「なにもしない」が、ちゃんと許される場所
aruでの過ごし方に、正解はありません。
本を読む。何もせず、ぼーっとする。海まで散歩して風の匂いを吸い込む。
島外の人が五島に来ると、“旅”という特別な時間をつい予定で埋めたくなるけれど、aruはその逆。
「なにもしない時間」を、堂々と選べる場所です。
非日常の特別な時間を過ごすのではなく、日常が特別に感じることができる空気感がここにはあります。
庭から見上げる星や、静かな漁港の海の色に感動したり、猫がのんびりする姿に癒される。
それは忘れていた自分自身の「この感覚、なんか好き」を思い出す瞬間だといいます。
“全ては今ここにある”その感覚が腑に落ちると生きることが楽しくなる
忙しい毎日で置き去りにしてきた心が、ここに来ると少しずつ戻ってくる。
好きな色、好きな食べ物、やりたかった趣味、読みたかった本、忘れていた本当の自分の気持ちに気づくと、生きる活力も自然と湧いてくるのかもしれません。
オーナーご夫妻も管理人の瑞希さんも「aruでの暮らしが大好き」と口を揃えて言っていました。
3人は今まで、仕事や人間関係を優先するあまりに自分と向き合う時間を疎かにしていたことに気づき、本当に大切なものは“今ここにある”とようやく腑に落ち、この家の名前を「aru goto」にしたそうです。
過去や未来ではなく、今この瞬間を味わい尽くす。生きるって本来そういうことなんだと、自分と向かい合うことで気付けた。だからもっと多くの人にこの感覚を味わってほしいと、シェア別荘にすることに決めたのだそう。
自分の「好き」の感覚を日常に落とし込める場所
「aru goto」は福江の町中から近いのに、ゆっくりと暮らせる静けさがあるので、引っ越してきてから近所のお散歩が日課になったと語るオーナーのかおるさん。
ここは戸楽漁港という静かな港に近く、近隣にはリーズナブルで美味しい海鮮のお店や朝から美味しいコーヒーとマフィンが買えるコーヒースタンドもあり、ご近所開拓がとても楽しいのだそう。
最近は暖かくなってきたので、近くの小高い山(大日山)にある展望台でスケッチや読書をするのが好きだと言います。
「都会にいた頃はこんな日常を送ったことがなかったし、自分の静かな「好き」をようやく日常に落とし込めて心が満たされる思いです。」と嬉しそうに語ってくれました。
オーナーのコバさんは最近めっきり美容に打ち込んでいるのだとか。
「自分のコンプレックスと向き合い、外見に自信がつくと内面まで元気になり自分がより好きになる気がする。」
aruではハーブ蒸しやおすすめの美容グッズも共有で使えたり、美容師でもある管理人の瑞希さんに、ヘアメイクを教えてもらうこともできるんだとか。
夢を形に
aruに入ると特に目を奪われるのは大きな本棚のドミトリー。
これは、コバさんの友人である大工さんがセンスよく作り上げてくれたもので、たくさんの本に囲まれるのが夢だったコバさんの思いを形にしたものだそう。
置いてある本もレシピ本からデザイン本、五島の本や心理学の本など多岐にわたります。
その中でもひときわ目を奪うのは“愛を探す旅”という本。
この本は、aru管理人である瑞希さんの著書で、『本来の自分を心から愛し、大切な人たちとありのままの自分で幸せに生きていく方法』を綴ったエッセイ。
まさにaru gotoが作り上げたい世界の話を、aruができる前から静かに実践してきた記録の体験談でもありました。
たくさんの情報や刺激があふれる毎日から、心の静けさと安らぎを見つめる時間を作る。
ここではとことん自分に向き合うことにフォーカスすることができます。
シェア図書館として本を借りることもできるそうです。
借りた本や、読んだ本を書き記す共有ノートもありました。
自分の“好き”を叶えられる
そんな「aru goto」では他にも、レコードや屋内プロジェクター、シーリングスタンプにホームベーカリーなど暮らしを充実させる設備が揃っていました。
ゆっくり音楽を聴く、映画に没入する、誰かに手紙を書く、美味しいパンを焼く。どれも忘れかけていた自分の“好き”を一つ一つやっていくためのアイテムです。
さらに、シェア別荘なので共同オーナーたちと相談しながら今後も「あんなことしたい、こんなもの欲しい」を一緒に作り上げていく予定なんだとか。
例えば、広い玄関前にハーブや果物を植えたり、リビング前の窓側にウッドデッキを作ったり。
これからさらに居心地の良い空間をみんなで一緒に作っていくと聞いて、想像しただけで私も夢が膨らみました。
気軽に五島に“帰れる”シェア別荘のシステムとは?
ここで、シェア別荘のシステムをご紹介します。
シェア別荘とは、1軒の家をみんなで使う方法で、年間で宿泊可能日数が決まっています。
行きたいときに家具家電や住居設備が揃った家に身一つで滞在できることがメリットです。
宿ではないので、生活はもちろんセルフサービスですが、布団や日常生活に必要なものはほとんど揃っているので、自分の家として暮らせます。
決まった日数以内なら連続して滞在しても、何度かに分けて滞在しても、自由に滞在日数をアレンジできるのも魅力です。
毎月五島に来るもよし、年に数回来るもよし、1ヶ月半まるまる滞在するもよし。
自分の生活スタイルに合った離島での二拠点生活がすぐに始められます。(詳しくはこちら)
二拠点生活の拠点に
2階にあがると、ドミトリー以外に、ゆったりと過ごせる個室があります。
一人で五島にいく機会がない人も、夫婦やカップル、友達やご家族などグループでも利用することができるんだとか。
もちろん五島列島の島民・自宅以外の第二の拠点を持ちたい福江の人はもちろん、上五島や奈留島など別の離島から福江島に訪れる機会が多い人も歓迎しているそうです。
オーナーのかおるさんは、ご自身の経験から島で一人で遅くまでゆっくり過ごせる居場所が少ないことや、アイランドホッピングで別の島にいく際に、島民同士で気軽に使える家があったらもっと島同士の交流も盛んになると感じていたそう。
また、今でも東京と五島の二拠点生活を実施しているので、誰もが気軽に二拠点生活をする生活スタイルを提案したいと思ったのだとか。
都会の人にとって五島に移住するのは簡単なことではない、でも第二の家を持ち何度も滞在できる場所があれば島の関係人口の増加にもつながる。
島の人にとっては、いつでもお籠りができる第二の家が持てる。
ご自身の実体験をすぐに形にする姿勢は、大好きな五島を盛り上げたいという愛に溢れていました。
ネコとうさぎがいるメルヘン空間でわたしに還る
最後に、aruにいるかわいい住人たちネコの”ネム”とうさぎの”レモン”をご紹介。
本に囲まれた空間にそっと佇む2匹は、まるでメルヘンの世界の住人のようです、
ネムとレモンを見ていると、ときにはいたずらをしたり、喧嘩をして飼い主を困らせることもあります。しかし、ただありのままに生きるその姿は、何ものにも代えがたい愛らしさにあふれています。
aruにいると、自分自身もそんな存在に一歩近づける様な気がします。
良いところも、めんどくさいところも、そのままの自分で。
「わたしがわたしに、還る家」。
がんばりすぎたなと思ったら、「わたし」に還りに、五島列島福江島のaru gotoを訪ねてみてはいかがでしょうか。
この記事を書いた人

#ナガサキタビブ 部員(公式ライター)
たくさんの人に長崎の魅力を写真を通して伝えたい!
大自然あふれる五島で生まれ育ちました。
もっと沢山の人に五島の良さを伝えたい思いがあり、広告作成やマーケティングの勉強をした後、五島市にUターン。写真を撮ることが好きで、休日はカメラを持ち歩いてます。
長崎の魅力を写真を通してお伝えしていければと思っております!

