伝統工芸の五島さんご加工体験! 富江町の「出口さんご」でアクセサリー作り♪
五島市富江町にある「出口さんご」さんで、五島の伝統工芸「五島さんご」の加工体験をしてきました。
深海で長い年月をかけて育ったサンゴを、自分の手で少しずつ磨き、自分だけのアクセサリーを作る特別な時間。
職人さんに教わりながら夢中で作業を進め、五島さんごの歴史や文化にも触れられる、思い出に残る体験をご紹介します。
掲載日:2026年07月17日
ライター:RuRi
五島さんごの工房へ
福江港から車で約30分。富江町にある「出口さんご」さんは、五島の伝統工芸「五島さんご」の魅力を体感できる工房です。
1階には、美しいネックレスやブローチ、アクセサリーなどが販売されている直売店と、職人さんが一つひとつ丁寧にサンゴを加工している様子が見学できる工房があります。
2階には、歴代の職人さんの作品や、珊瑚資料館があり、サンゴの歴史や文化を学ぶことができます。
体験だけでなく、その背景まで知ることで、これから始まるサンゴ加工体験がさらに楽しみになります。
富江町が「珊瑚の町」と呼ばれる理由
1階の直売店に入って、まず目に飛び込んでくるのは大きな船です。
この船は、珊瑚漁をしている船のレプリカだそうです。
明治19年、長崎県の男女群島沖で珊瑚曽根が発見されたことをきっかけに、富江町では珊瑚細工が発展し、100年以上にわたって「珊瑚の町」と呼ばれてきたそうです。
なんと宝石サンゴの漁が行われているのは、日本では五島列島と高知県だけ。
しかも、五島のサンゴは深海でゆっくりと成長し、一般的なサンゴでも1cm大きくなるのに約10年、希少な赤サンゴは1cm成長するのに約100年もかかるそう。
色が濃いほど価値が高いそうで、長い年月をかけて育まれた自然の恵みだからこそ、その価値の高さにも納得します。
受け継がれる職人の技
「出口さんご」さんは昭和28年創業。
半世紀以上にわたり、立体的な美しさが特徴の「五島彫」の技術を守っています。
案内してくださったのは、出口 和輝(でぐち かずき)さん。
10歳の頃から工房でサンゴに触れ、福岡の高校へ進学した後、19歳で五島へUターン。家業を継ぐために弟子入りし、一から技術を学ばれたそうです。
代々受け継がれてきた技術や想いを聞いていると、目の前に並ぶ作品一つひとつに重みを感じます。
伝統を未来へつないでいく姿がとても印象的でした。
いよいよ加工体験スタート!
直売店の隣にある工房に移動して、いよいよサンゴ加工体験の始まりです。
完成したサンゴは、ネックレスや五島キーホルダー、ピンブローチ、ストラップなど好きなアイテムに加工して持ち帰ることができます。
昔からサンゴは、お守りとして身につけられてきた縁起物。
毎日使えるアクセサリーにするのであれば、どれがいいかな?と迷ってしまいます。
世界にひとつだけのサンゴ選び
まず最初は、サンゴ選び。
材料となるのは、ある程度丸くカットされた直径8ミリ程の桃色サンゴです。
一つひとつ色や模様が違い、淡いピンクや白っぽいもの、マーブル模様のようなものまで個性豊か。
深海から引き揚げる際に「クラック」と呼ばれる細かなヒビが入ることもあるそうですが、それも天然ならではの味わい。
どのサンゴにも同じものはなく、「これだ!」と思える一粒を探す時間もワクワクします。
少しずつ丸く育てていく
最初の工程は、ボール板を使って表面のゴツゴツを削る作業。
板の下には砥石が付いていて、サンゴを転がすように動かすと自然に回転しながら少しずつ丸くなっていきます。
削れば削るほど小さくなってしまうので、様子を見ながら慎重に。
目安は30〜100回ほど砥石に当てるそうです。
少しずつ丸くなっていく様子を見ていると、自分の手で宝石を育てているようで、とても楽しい時間でした。
紙やすりで丁寧に磨く
続いて、紙やすりを使って磨く作業。
左手でルーターを持ち、右手で水を含ませた紙やすりを上から下へと動かしていきます。
サンゴは熱に弱いため、約30秒ごとに紙やすりを水につけながら作業を進めます。
焦らずゆっくり磨くことで、細かな傷が消え、だんだんなめらかな手触りになっていきました。
ピンクの飴玉みたいでかわいい〜!どんどん愛着が湧いてきます。
最後の仕上げで輝きを
最後はバフ掛け。
布製の回転する機械で磨くことで、サンゴに美しいツヤが生まれます。
この工程でサンゴが割れることもあるそうで、一番緊張する作業です。
熱で割れるのではなく、勢いよく弾け飛んで落ちた衝撃で割れてしまうことがあるそう。
そのため、下にはタオルを敷き、飛んでも受け止められるように準備します。
「棒だけを持つのではなく、もう片方の手を添えて振動を逃がしながら!」と持ちかたの指導をして頂き、上半分、下半分と少しずつ磨いていきます。
ピカピカに輝き始めたサンゴを見た瞬間、「完成まであと少し!」と嬉しくなりました。
完成を待つ時間も楽しい
サンゴを磨き終えたら、アクセサリーへ加工する工程へ。
ネックレスやブローチ、ストラップなどへの加工は、職人さんが丁寧に仕上げてくださいます。
完成を待つ間は、1階の製品直売店をゆっくり見学。
五島彫りの繊細な細工が施された作品や、美しい色合いのサンゴアクセサリーがたくさん並んでいます。
同じサンゴでも色や模様、デザインがそれぞれ違っていて、思わず足を止めて見入ってしまいます。
待ち時間も、五島さんごの魅力をたっぷり楽しめる贅沢なひとときでした。
旅の思い出になる一粒
完成した、自分だけのサンゴアクセサリー。
長い年月をかけて深海で育ったサンゴを、自分の手で磨き上げたからこそ、特別な愛着が湧いてきます。
自分で磨いたサンゴアクセサリーは、旅の思い出をいつでも身につけられる大切なお守りのような存在になりました。
五島の自然が育んだサンゴ、受け継がれてきた職人さんの技術、そして自分の手で作る楽しさ。
そのすべてを一度に体験できる「出口さんご」さん。
五島を訪れたら、きっと忘れられない思い出になりますよ。ぜひ、あなただけのサンゴアクセサリーを作ってみてくださいね。
この記事を書いた人

#ナガサキタビブ 部員(公式ライター)
たくさんの人に長崎の魅力を写真を通して伝えたい!
大自然あふれる五島で生まれ育ちました。
もっと沢山の人に五島の良さを伝えたい思いがあり、広告作成やマーケティングの勉強をした後、五島市にUターン。写真を撮ることが好きで、休日はカメラを持ち歩いてます。
長崎の魅力を写真を通してお伝えしていければと思っております!
