一島一家のコスモス畑と端島(軍艦島)!海に眠るダイヤモンド最終回シーンを再現した人々の思い…花畑への行き方もご紹介!【長崎のもざき恐竜パーク】
「奇跡は、人が起こす」…2024年10月期に放送されたTBS日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」の名言です。
その言葉を実体化したような長崎の新名所、「端島×コスモス畑」が、のもざき恐竜パークの西展望所にできあがりました。
ドラマ最終回での感動のワンシーンを、何とか実現したいと願った、有志の方々のお話を伺ってみました。
掲載日:2025年10月31日
ライター:MILK
「一島一家の畑」とは?
「一島一家」とは、かつて端島(通称 軍艦島)に暮らす人々が、家族のように助け合い暮らしていた絆を象徴する言葉。ドラマをご覧になっていた方々には、お馴染みですよね。それにちなみ、このコスモス畑は、「一島一家の畑」と名付けられました。
「海に眠るダイヤモンド」の最終回、端島を望む畑に咲く満開のコスモスは、ドラマの中でとても印象的なシーンでしたが、実在はしない景色…そこで、その景色を実現しようというプロジェクト【 端島×コスモス畑を実現し隊 】が立ち上がったそうです。
ドラマにちなんだ「入坑札」もあります
畑の入口には、木札をかけるボードが…
これはドラマの中にも出てきた「入坑札」で、木札を持ってる方は、これをかけて畑に入るというシステム。
この木札は、畑のふもとの軍艦島資料館で販売されているそうです。
気分はまさに炭坑マン!
コスモス畑は、端島に面して細長く続いているので、どこから撮ってもコスモス越しの端島の写真を撮ることができます。
風に揺れる、約6万株のコスモスは、とても魅力的。
ひとりひとり、自分だけの「端島×コスモス畑」の写真が撮れそうです。
「AGAIN 端島」会長 芳屋麻里さん
「端島×コスモス畑を実現し隊」というプロジェクトは、元島民やファンらでつくる、「AGAIN 端島」が企画しました。
会長の「芳屋麻里」さん(通称「まり平」さん)は、観光客の「あの場所はどこ?」の声に、「屋上いっぱいのコスモス見たかったなぁ」というヒロイン朝子のせりふが重なり、端島の見える土地に、ドラマのコスモス畑を実現したいと、ロケーションの適した土地を探し、のもざき恐竜パークの丘に辿り着きました。
関係各所とやり取りを重ね、承諾を頂いたのち、クラウドファンディングを始めたそうです。このプロジェクトが無事に実現できたのは、本当に周囲の方々や全国の方々のご協力のおかげだとお話されていました。
「竹男」のモデルとなった、タイチさんとの出会い
そんな夢をガッチリと受け止め、大きく支えてくれているのが、元島民で、ドラマに出てくる「竹男」のモデルとなった木本太市さん(「AGAIN 端島 副会長)。
主人公「朝子」の弟として描かれていましたね。
まり平さんは、まだドラマが放送される前にタイチさんのお店を訪れ、のちのちタイチさんが竹男のモデルだと気づき、仰天したのだとか。まり平さんは端島にゆかりもなく、ただの長崎人の自分が、こんな企画をして良いものか…と悩んだ時期もあったそうですが、タイチさんが元島民とつないでくださったり、強く後押ししてくれたおかげで、プロジェクトを進める勇気をいただいたそうです。
現役の寿司職人 「タイチ寿司」の木本太市さん
タイチさんのご実家は端島にあった「厚生食堂」。ドラマ中では「銀座食堂」として登場します。料理人の父からの血を受け継いで、寿司職人として修行を積み、1967年に長崎市銅座町に「タイチ寿司」を構えました。
軍艦島の世界遺産の登録に向けて活発な活動を行い、お店に来られるお客様に「寿司カウンターでの軍艦島ガイド」のPR活動も行われています。
長崎独特のすし文化、「白い鉄火巻き」は、お店一番の人気メニューです。
タイチさんのお話、最高です!
「長崎の味」を伝える美味しいお寿司はもちろんのこと、タイチさんの魅力はなんと言ってもその軽妙な語り口です。
在りし日の島の暮らしや、世界遺産登録の話…最近では、ドラマの裏話など、親しみやすい口調で話してくださいます。コスモス畑を訪れた方々にも、ご自身から進んで話しかけられ、花畑には笑顔の花も、あちこちに咲いていました。
タイチさんに伺った話ですが、ドラマ制作スタッフは、放送される2年以上前から長崎に通い、端島の関係者に聴き取りを重ねていたそうですよ。
植物のプロフェッショナル、のもざき恐竜パークの峰課長
コスモス畑の場所は、元は芝生広場だった土地で、そこにコスモスを根付かせるのは非常に大変。そこで尽力されたのが、かつて野母崎に開園していた野母崎亜熱帯植物園や、のもざき恐竜パークの植物の専門集団、峰克己さんをリーダーとする、公園管理チームです。
土中に張り巡らされている芝生の根を撤去するのが、とても大変だったと話されていました。
畑の開墾や種まきその他の作業は、SNSを通して酷暑のなか集ってくれた「一島一家」のボランティアのみなさんと一緒に行ったそうです。
コスモス畑の脅威は、台風とイノシシ。
無事に根付いてからも、イノシシが入らないように、開花セレモニー直前までイノシシ避けの鉄柵を設けて、畑を守っていました。
花畑までの道のりはコチラ!
このコスモス畑の場所ですが、のもざき恐竜パークには、丘が数か所あり、北側展望広場(軍艦島展望所)に間違えて登る方も多いのだとか。
畑までのロケーションをまとめていますので、スワイプしてご覧ください!
入り口に「のもん湯の看板」「コスモス畑ののぼり」のある丘が、一島一家のコスモス畑になります。頂上までは少し歩きますので、歩きやすい靴でお越しくださいね!
10月26日、開花セレモニー開催!
2025年10月26日(日)には、ドラマの脚本を手がけた、野木亜紀子さんをはじめ、来賓、地域の方々が集まり、「開花セレモニー」が開催されました。
お祝いの言葉、テープカットの後には、長崎北校オーケストラ部による、ドラマ主題歌 King Gnuの「ねっこ」や、劇中にも出てきた「端島音頭」の演奏も♪
野母崎の丘に、有志の方々の思いが集まり、コスモスが「ねっこ」を張って風に揺れてる様子は、本当にドラマのワンシーンのようです。
長崎の新名所、一島一家のコスモス畑
コスモス畑のSNSアカウントを開設してから、まり平さんの元には、
ー「仕事が辛いなと思う日のヤル気スイッチになっています」
ー「人生迷っていたけど、このコスモス畑が背中を押してくれて一歩を踏み出せました」
などのメッセージがたくさん届いているそうです。
「この畑はただのコスモス畑ではなく、誰かの心を照らし背中を押す、希望のコスモス畑です。それを作ったのは全国の一島一家のみなさんです。本当にありがとう」と、SNSやクラウドファンディングその他で活動を支えてくださった皆さんに、セレモニーで感謝の言葉を述べられていました。
「解散は、しないからなーーーー!」の言葉が印象的。
これからも誰かの希望の灯火であり続けれるよう、そして端島の記憶や元島民の方々の想いや願いを未来へ繋いでいけるよう、何年先もこの場所にコスモスは咲き続けていくでしょう。
今年の見頃は、11月上旬頃まで…ぜひ、お出かけください!
この記事を書いた人
MILK#ナガサキタビブ 部員(公式ライター)
実際に訪れてみたくなるような「人を動かす写真」をお届け!
「観る観光地」だけでなく「人が写って映える観光地」の提案+美味しい物も♪プロカメラマンならではの視点で、今まで気付かなかったスポットも発掘していきたいです。地域活性化を目指す市民グループ「諫早もりあげガールズ」のメンバー。見知らぬ猫も、エサ無しで惹き寄せる特技アリ。プロフのフルーツバス停の写真は、ゆうちょの全国カレンダーに採用されました。
