七ツ釜鍾乳洞&彼岸花咲き誇る長尾城跡!唯一無二の洞窟と、彼岸花と海の絶景スポットを訪ねる旅
西海市にある「七ツ釜鍾乳洞」は、国の天然記念物に指定された【長崎県内で唯一の】鍾乳洞であることはご存じでしょうか?
約3000万年前の地層が海底より隆起して出来た鍾乳洞群は、日本国内の他の鍾乳洞に比べ、その地質と生成年代の新しさが、世界でも珍しい鍾乳洞なんです。
鍾乳洞の近くには、海と一緒に彼岸花が見れる絶景展望所がありました。
今回は、西海市の2ヶ所の自然スポットをご紹介をします。
掲載日:2025年10月09日
ライター:MILK
国指定天然記念物「七ツ釜鍾乳洞」とは?
七ツ釜鍾乳洞は、全長1600m以上で構成されていますが、観光コースとして一般公開されているのは「清水洞」のみで、約250mです。その奥は「立ち入り禁止」で、通常は公開されていませんが、未公開エリア(800m地点)をガイドと行く「地底探検ツアー」が開催されていて、それも人気です。(現在休止中、再開未定)
洞内は通年15℃前後に保たれ(夏は涼しく、冬は暖かい)、洞の奥には澄んだ湧水も流れる、「非日常空間」が広がっています。
入口からの冷気と、立って進めないことにビックリ!
訪れた日はまだまだ残暑厳しい時期でしたが、洞窟の冷気はまさに天然クーラー!
入口の温度計は、「16°」を指していました。
ひんやり感もさることながら、洞窟入口の天井の低さと、通路の狭さにビックリ!
ワクワクドキドキの地底探検、スタート!!
「安堵の瀬」でホッと一息
「清水洞」観光コースの所要時間は、約20分!
長さは約250mということで気軽な気持ちで挑みましたが、照明はあるものの、暗く狭い空間を探りながら歩くのでかなりの不安感が…
そこで最初に遭遇する、30m地点の「安堵の瀬」は、天井も高くなり、川のせせらぎも聞こえ、ホッとしました。
鍾乳洞が成長していく上で、水にはとても大切な役割があり、洞内を流れる水がなくなってしまうと鍾乳石も渇き、鍾乳洞の発達も止まってしまうそうです。(鍾乳洞内の案内板より)
「新世界・清水の滝」 非日常的光景が続きます
入口から55mほど進むと、大きな亀裂が交錯する場所である、「新世界・清水の滝」が見えてきます。天井の高い広い空間は、狭い通路を抜けてきた観光客に、神秘的な解放感を与えてくれます。
清水の滝は、落差6mで、洞内5ヶ所ある滝の中でも最も大きいのだとか…その滝の音は、洞窟内に響き渡っていました。
見どころが各所に!親子地蔵をはじめとする洞窟内の造形物
洞窟内には、自然の偶然で形成された、不思議な造形物が色々あります。100m地点にある「親子地蔵」は、本当にお地蔵様の親子が並んでいるように見えますよね。ライトに彩られた鍾乳石の造形は、自然の神秘を教えてくれます。
腰をかがめて進み、探検気分を味わおう!
七ツ釜鍾乳洞の通路は、かがまないと通れない場所や、階段を上るところもあるので、足元はしっかりした靴で行くのがオススメ!お相撲さんだったら通れないかな…と思う細さのところもあるんですよ!
上からポタっと落ちてくる雫や、迷路のような通路、ライトアップされた奇岩などは、お子さんを連れていくと、探検家気分が味わえ、大喜びされること間違いナシ!
洞窟探検の後には 【七ツ釜鍾乳洞資料館】
「清水洞」観光コース終了後には、「七ツ釜鍾乳洞資料館」がありました。岩石や化石の珍しい現物の見学ができますよ!そこから自然遊歩道を下っていくと駐車場が見えてきて、知らない間に洞窟の中を、こんなに登っていたんだな~と、びっくりさせられます。
七ツ釜鍾乳洞名物 「名水らむね」
入場時、受付をして貰った場所に戻ってきました。ここでは地元の特産品も販売しています。七ツ釜鍾乳洞名物の「名水らむね」は、スッキリとした味わいで美味しい~!3,000万年前の海成層が磨いた名水を使ったらむねの味は格別です。
らむねの栓を開ける道具もあって、来られる方々に人気だそうです。
「絶景展望所 長尾城跡」の看板発見!
鍾乳洞を出たところに、何やら案内板が。七ツ釜鍾乳洞から、車で5分程登ったところに、絶景展望所があるらしい…気になったので行ってみました。途中、少々道が細いところもありますが、進む先々に手作りの案内板があり、迷わず到着できました。
地元の有志で整備した絶景スポット 【長尾城跡展望所】
辿りついた先は、五島灘に広がる美しい島々を見渡せる絶景の地でした!500年前の山城を、20年かかって地元の有志の方々が整備した展望所なのだそうです。
ウッドデッキやブランコもあり、春は桜、秋は彼岸花やコスモスが、見事に咲き誇ります。
(訪問日:2025年9月24日。彼岸花は咲きはじめの状況でした)
蝶の楽園のような光景に、しばしウットリ
彼岸花の周辺には、舞い飛ぶたくさんの蝶たちが!鍾乳洞探検で、少しドキドキした後だったので、この穏やかな光景に大変癒されました。
16世紀初頭の永正年間(戦国時代)に領主・長尾玄蕃によって築かれた山城跡。手作りの展望スペースからのサンセットビューは、本当に素晴らしいのだとか。
七ツ釜鍾乳洞にお越しの際には、ほんの少しだけ足を延ばして、この絶景展望所を訪れてみませんか?
今回訪れた場所
Google Mapの読み込みが1日の上限を超えた場合、正しく表示されない場合がございますので、ご了承ください
この記事を書いた人
MILK#ナガサキタビブ 部員(公式ライター)
実際に訪れてみたくなるような「人を動かす写真」をお届け!
「観る観光地」だけでなく「人が写って映える観光地」の提案+美味しい物も♪プロカメラマンならではの視点で、今まで気付かなかったスポットも発掘していきたいです。地域活性化を目指す市民グループ「諫早もりあげガールズ」のメンバー。見知らぬ猫も、エサ無しで惹き寄せる特技アリ。プロフのフルーツバス停の写真は、ゆうちょの全国カレンダーに採用されました。
