10月に開催される【長崎くんち】実は6月から始まっている!『小屋入り』『打込み』とは!?
【長崎くんち】は寛永11年(1634年)から続く、長崎の氏神・鎮西大社 諏訪神社の秋季大祭で、毎年10月7日から9日までの3日間開催されます。
この3日間を『本番』というのですが、本番を迎える前に様々な行事があるんです。
※長崎くんちの行事・本番は毎年同日に行われます。
掲載日:2025年10月02日
ライター:ACO
長崎くんちの始まりを告げるのは6月1日の『小屋入り』
長崎くんちは毎年6月1日の『小屋入り』から始まります。
その年に奉納踊りを披露する踊町の役員や出演者が諏訪神社と八坂神社で清祓を受け、稽古の無事と本番の成功を祈願します。
『小屋入り』といわれるのには、江戸時代は小屋を建てて、身を清めて稽古に専念していたことに由来しています。
『小屋入り』は自由に見学が可能です。
(※ただし、清祓を受ける本殿には関係者以外は入ることはできません)
私はいつもニュースで小屋入りの様子を見ていたのですが、今年は諏訪神社に見に行って来ました~!
諏訪神社の電停で路面電車を降りると、聞こえる~!シャギリ(お囃子)の音が!
清祓を受けた踊町の方々が諏訪神社を後にするところに遭遇。約8ヶ月ぶりに聞くシャギリの音に胸が高鳴ります。
長崎の方はシャギリの音を聞くと、くんち気分が高まりうずうずするそうですが、私も長崎に染まってきたということかな。
本踊・阿蘭陀万歳(おらんだまんざい)を奉納する新橋町の小屋入り。急な長坂を一糸乱れず上る姿は壮観。
ひとつ気になったことがあって。
旗持ちさん(町旗を持っている方)の足元・・・
靴の上に旗竿を置いているんです。
立っているときも、写真を撮るときも、靴の上。
町旗は神聖なものなので、決して地面にはつけないのだそう。
旗持ちさんの足元にも注目してみてください!
『小屋入り』のあとには『打込み』
『小屋入り』のあと、午後からは各踊町が関係先に挨拶まわりをする『打込み』が行われます。
私は『小屋入り』は知っていたのですが、『打込み』を知らなくて、昨年の6月1日に眼鏡橋の辺りにいたら突然シャギリの音が聞こえ、踊町の行列が現れたので、何事!?と驚きました。観光客の方も居合わせたらビックリするんじゃないかなぁ。
一行が関係者先に着くと、威勢の良い掛け声、太鼓の音やお囃子が響き渡ります。
街のあちこちでシャギリの音が聞こえ、後をついていく人も多く、私もついついハーメルンの笛吹き男の如く、シャギリの笛の音色に導かれてしまいました笑
くんち本番でもそうですが、各踊町ごとに掛け声や、使う楽器もさまざま。掛け声や楽器に耳を傾けてみるのも面白いですよ。
長崎くんちは日本一稽古する祭りとも言われており、6月1日に小屋入りと打ち込みを終えると、踊町はくんち漬けの毎日。
10月の本番に向けて稽古が始まります!
観光中にくんちの稽古に出くわす、なんてこともあるかもしれません。
稽古を見学するのもOK!
見学のオススメ時期は8月~9月半ば。
各踊町の演し物が仕上がってきた頃で、本番と同じ場所で稽古を行う『場所踏み』を見ることができます。
桟敷席が設けられる諏訪神社・八坂神社・お旅所・中央公園で行われる場所踏みは、本番さながらの演技や雰囲気を間近で楽しむことができますよ。
場所踏みのスケジュールは長崎伝統芸能振興会のウェブサイトから確認できます。
私は今年は残念ながら場所踏み見学はできなかったのですが、本番の3日前にあたる10月4日(土)に行われる『人数揃い(にいぞろい)』は子どもたちと一緒に見に行くつもりです。
いわば本番前のリハーサルで、出演者は本番と同様の衣裳に身を包み、会場は緊張感と熱気に包まれます。
『人数揃い』は本来、演し物の仕上がりを踊町関係者に披露するものなので、各踊町の町内数カ所で行われます。
人数揃いのスケジュールも長崎伝統芸能振興会のウェブサイトから確認できますが、それぞれ違う場所で、同じ時間から始まる場合もあるので、どの踊町の人数揃いを見に行くか悩むところでもあります。
2025年の長崎くんちは全て平日なので、土曜日の人数揃いは例年以上に盛り上がりそう!
本番を見に行くことができない人も、本番まで待てない!っていう私のような人も『人数揃い』に行っておくんち気分を高めましょう~♪
過去に諏訪神社で観覧したレポートはこちらをご覧ください↓
この記事を書いた人

#ナガサキタビブ 部員(公式ライター)
長崎暮らし新参者の目線で彩りあふれる魅力をふんだんにお伝えします。
平日ひとり旅、週末かぞく旅。旅するように長崎に暮らす2児の母。
カメラ片手に街歩きと食べ歩きが大好き。
東京から福岡、長崎へと西へ西へとやって来て、長崎暮らしはまだまだ新参者。
長崎って面白い!長崎って不思議!
長崎って美味しい!長崎って美しい!
長崎のいちファンとして彩りあふれる魅力をふんだんにお伝えします。

