| 昭和25年 | 鹿児島県生まれ |
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| 昭和49年 | 渡仏し、「ル・デュック」や「アラン・シャペル」「ピック」の一流店で修業 |
| 昭和56年 | 神戸ポートピアホテル「アラン・シャペル」オープンのため帰国 |
| 平成3年 | ハウステンボスホテルズ専務取締役、「ホテルヨーロッパ」総支配人兼名誉総料理長に就任(平成21年1月に退職) |
| 平成11年 | メートル・キュイジニエ・ド・フランス協会名誉会員就任 |
| 平成14年 | 平成(長崎俵物)認定委員会委員就任 |
| 平成15年 | フランス農事功労賞シュヴァリエを受章 |
| 平成18年 | 長崎県観光マイスター就任 |
| 平成20年 | オフィス・カミーユ設立代表取締役就任、長崎市内にパティスリー・カミーユをオープン、オーナーシェフ就任 |
| 平成21年 | 大村市まちづくりアドバイザー就任、社団法人日本エスコフィエ協会理事 |
テーブルに並ぶ美味しい料理には、様々な素材が使われている。そして、その素材の先には生産者がいる。
厳しい自然と向き合いながら子供のように愛情を込めて作る人々だ。
「料理人はその素材の持ち味を大切にし、何を食べているのか分かる料理を作ること…」。
フランス料理界の重鎮・故アラン・シャペルはその精神を愛弟子たちに注いだ。その愛弟子のうちのひとりに、上柿元勝氏がいる。
上柿元氏はハウステンボスの開業をきっかけに長崎の土を踏んだ。41歳のときである。
持ち込まれる長崎の食材の豊かさに驚いた。特に九十九島で獲れる牡蠣の美味しさはこの上なく、佐世保市も巻き込んで全国にPRをし続けた。
今ではすっかり佐世保の名物となっている。他にも手にした食材は、平戸のアスパラガス、平戸牛、島原愛野産のじゃがいも、長崎牛、ごんあじ、諫早産のイチゴ……など数を挙げればきりがない。「私は、長崎に来てこれまで17年間、長崎の食材がいかに素晴らしいか、ずっと言い続けてきました。
日本全国のホテルやレストランの料理人へのアピール、講演での紹介、テレビの料理番組でも長崎の食材を持ちこんでのPR。世界一周の豪華客船で3週間も務めたシェフでも県産品を積み込みました。
もちろん、自らが料理するメニューにも『長崎県産の○○』としっかり宣伝してきました」。
観光マイスターに就任するまでもなく、そのずっと以前から宣伝してきた背景には、「この素晴らしい素材を、地元の人にももっと知って欲しい」というもうひとつの熱い想いがあった。そこに住んでいる人々が、その土地で出来たものを食べることで元気が出る。もちろんそれは生産者の顔が分かる安心で安全な食材である。
地産地消が活発化すれば、その地域だって元気になる。人はもっと食について知ることが大切なのではないだろうか?と上柿元氏は語る。それは師匠アラン・シャペルの教えにも繋がっていた。
食べることは生きることである。食べ物が身になり血になり人を造っていく。それには本物を食べることだ。
では本物とは何か?それは「旬のもの」に他ならない。旬の季節にとれるのだから、栄養価はもちろん、余計な添加物などは使用されないのが最高の食材だ。
今の子供たちはこの本物を口にしていない…と頭を抱える。最近では「食育」をテーマに県内小中学校の講演を含め、親子でクッキングをするなど、子供の食に関する活動も行っている。
地元で獲れる旬の食材を使って、お母さん、お父さんや家族と一緒に作る…という内容だ。
この活動の目的は、ただ単に料理するのではなく、親子の語らい、モノを知り作る喜び、そして素材の旨味・香り・甘味・酸味…と味覚の楽しさまで教えること。
この活動は大きな賛同を生み、今では大分や鹿児島など県外から依頼があるという。
上柿元氏はこれらの活動をしながら感じた。「子供ではなく親を育てる必要性がある」と。子供が食べないのは親が食べないからである。
親が本物を知らないから子供も当然知らない現実。上柿元氏の人を育てる活動は重要性を増している。
師匠アラン・シャペルの精神を伝授していくことを使命とする上柿元氏は、ハウステンボス時代に世界的フランス料理コンクールにおいて4人の日本チャンピオンを育て上げた。
人材育成にこれほど成功しているシェフはそういない。現在、神戸ポートピアホテルレストラン「アラン・シャペル」で料理長補佐を務める佐々木康二さんは、ハウステンボスホテルズを含め20年間も上柿元氏に師事した愛弟子だ。
彼がフランス料理界で最も権威がある世界大会「ボキューズ・ドール国際料理コンクール2009」で日本代表として挑戦し、8位を配したのは報道などで知られるところだ。
彼をはじめ、上柿元氏のもとから多くの料理人が全国へと巣立っていった。彼らは皆、「上柿元の精神」を受け継いでいる。
そして何が本物なのか?も当然知っている。上柿元氏は、本物を知っている彼らに長崎の食材を伝授する。その食材を使って彼らは料理し、客をもてなしている。
客はその素材の美味しさに惚れ、どこのものか?と聞く。そして、こんな素晴らしい素材が作られる長崎は一体どんなところなのだろう?と旅行への展望が描かれていく…。
長崎という種は蒔かれていた。それも、長崎観光マイスターである上柿元氏によって確実に蒔かれていた。
上柿元語録
●大切な食材を失礼のないように |
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有名人から知識人、文化人、ミュージシャンと様々な人々と交流し続けている上柿元氏は、時間があれば旅に出る。
そこで本物を見つめ直し、美しい音楽を聴き、次なる活力としている。「料理することは音楽と似ている」。
これは前菜がイントロとなり、メイン料理で音楽も最高潮を迎える。その余韻がデザートへと続き、家路に着くまで客を感動させ続けることだという。
上柿元氏はさらに続ける。「いい料理を作るにはいい素材がないとできない。自然の恵みがあるから私たちも仕事をさせてもらっているのです」。
この言葉には食材に対する「ありがとう」という気持ちが込められていた。そしてその気持ちはそれを作る生産者にも。上柿元氏は生産者との会話も積極的に行っている。森山町でレンコンを作っている人、愛野町でじゃがいもを作っている人、佐世保の魚市場の人、大村でブドウやトマトを作っている人…。
最近は小値賀島を訪れるチャンスがあり、島民との出会いから、島のゴマやアワビなどと出会い、更なる長崎の産物に舌を巻いている。
「長崎は素晴らしい!」を連呼する上柿元氏に見染められ、厨房へ届けられる食材たち。
フランスのエスプリと長崎のエスプリをきれいに使って、新たな長崎メニューを開発し、多くのお客様に「感動」と「感激」、「感銘」を与え続ける長崎のシェフがここにいる。
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パティスリー・カミーユ
長崎市茂里町1−55 みらい長崎ココウォーク1F
電話:095-801-5327
営業時間11〜20時※毎週火曜定休日