長崎の街を大沢たかおが歩いている。それだけで、いい。美しい街を美しい男が歩く。それだけで何もいらないのである。すなわち、大沢たかおが歩いた通りを歩く、彼が見た景色を見る、それだけで幸せなのである。今回は、そんな大沢たかおフリークがお届けする長崎歩きのススメ!

中華街にて、アツアツの手焼きせんべいをゲット。やはり花より団子なのか、私…。
隆之の幼なじみと一緒にチャンポンを食べるシーン。 長崎人なら「あっ、江山楼の本店だ!」とすぐに分かるかも。それくらい、江山楼は長崎では有名なお店だ。観光シーズンでなくとも、この店に行列ができているのを何度も目にするが、恐るべしちゃんぽんパワーなのである。原作者のさだまさしさんのご贔屓の店でもあるらしい。
中華街を抜け5分ほど歩くと、そこはもうオランダ坂。煉瓦の壁や石畳の風景が見えてくると、「長崎っていろんな文化が混在してるなぁ」と実感する。オランダ坂を上ると、赤い屋根の活水女子大学へ到着。ここは、隆之が林老人と郷土史について語り合った場所だが、残念ながら、一般の人は立ち入り禁止となっている。でも、活水女子大学のすぐ横の煉瓦の壁の坂道は、隆之が歩いた情緒豊かな通り。映画では長崎の美しい街並みがたくさん出てくるが、この辺りはスクリーンと変わらぬ美しさだと本気で思う。
長崎の街に溶け込んでいる人力車の風景。大沢くんと乗りたいと思うのも無理はない。
再び石畳の坂を下ると、観光客を乗せた人力車とすれ違う。長崎は歩いて観光するに限るが、東山手周辺だけを人力車に乗ってみるのも楽しいかも。乗っていたのはご夫婦で「乗り心地はどうですか?」の問いに「気持ちいいよ〜」という答えが返ってきた。できることなら、大沢くんと2人で乗ってみたい…妄想は膨らむのである。
中国菜館 江山楼 中華街本店
新地中華街にあり連日観光客で賑わう人気店!
DATA 長崎市新地町12-2 095-821-3735
オランダ坂
居留地時代に外国人がよく歩いた道を「オランダ坂」と読んでいた。中でも活水女子大学下の坂道は有名。石畳の坂道は、しとしと雨の日は一層情緒豊かに。

「祈念坂」にて、とりあえず「私の想いが大沢くんに届きますように」と祈る。
グラバー園や大浦天主堂など、長崎の有名観光スポットが点在する南山手。隆之の実家は、この南山手にある。とは言っても、家自体は、この道に沿う広大な宅地を借りてオープンセットを建て、造園したとのことなので、実際には見ることはできない。ただ、この実家へと続く急な坂道は、ぜひぜひ歩いて欲しいスポット。大浦天主堂の脇に沿っているこの坂道は「祈念坂」という、素敵な名前を持つ。
映画ではクライマックスの雨のシーンをはじめ、隆之の母が陽子と一緒に歩くシーンなど、何度となく登場する。急な坂を上ると、次第に港が見え、左手に見える天主堂との一体感は、まるで絵はがきのよう。
大浦天主堂からお土産屋さんが並ぶ坂道を下っていくと、旧香港上海銀行に出る。この建物も一見の価値はあるが、今回ぜひ行ってみたかったのは、その旧香港上海銀行の斜め前、松ヶ枝埠頭にある打ちっぱなしのコンクリートの建物。「ナガサキピースミュージアム」というこの建物の駐車場でのシーンが私はとても好きだ。隆之が幼なじみに「目が見えなくなるまで、この街を歩いて歩いて…」と決心を語り、幼なじみが「そいがよか」と力強く答える。何がいいかって、幼なじみ役の田辺誠一くんと大沢くん、この元モデルの男前2人が友情を語るというのがスバラシイ(ちょっと違う?)。あの2人がここにいたかと思うだけで、港はさらに美しく、きらめいて見えるのである。
幣振坂で大沢くんが座った休み石に座る。ちょっと興奮してしまう私って…。
寺町の大音寺と晧台寺の間にある「幣振(へいふり)坂」。 風頭へと続く、この急な石段では冒頭とラストシーン、そして「でんでらりゅう」の歌を歌うシーンが描かれている。
石段に辿り着くまでの坂道で息切れしてしまうくらい、正直きついので、覚悟して上ることをオススメしたい。 ただ、幣振坂は、息切れしてでも上りたくなるような何かを感じさせる場所ではある。目指すはラストシーンが撮影された、2つ目の「休み石」。
数えてみると、ちょうど130段上ったところで、その休み石はあった。 もちろん、腰を下ろしてみる。 「ここに大沢くんが座ったのね」と思うと、休み石もただの石ではない。ついでに、陽子が座っていた場所にも座り、隆之に愛される陽子気分も満喫。
お墓参りに向かう途中のご夫婦に会い、立ち止まって世間話。
元気になって坂を下っていると、お墓参りに向かう途中のご夫婦に会い、立ち止まって世間話。「うちのお墓はあの上のあたりですたい」と、教えてくれた。長崎って、いい街だ。
興福寺にて。これが至福の時間をもたらしてくれる「抹茶セット」
次に向かったのは、あの「百日紅」が咲く興福寺。雄大な朱色の山門をくぐって境内に入ると、緑の芝生が広がり、堂々とした佇まいの本堂が現れる。ゆっくり散策した後は、手入れの行き届いた庭を眺めながら、抹茶と和菓子のセット(600円)をいただく。時が止まったかのような静かな空間。
ここにも、至福の時間があった。
東明山 興福寺
1620年に明僧・真円が開いた、日本で最初の黄檗宗の唐寺。 国の指定重要文化財でもある本堂・大雄宝殿は中国工匠による純粋の中国建築で、氷裂式組子の丸窓、アーチ型の黄檗天井など珍しい。
DATA 長崎市寺町4-32 095-822-1076